学校を休んで蝶々を食べていた浴室とおくとおく電波塔
夜という蜘蛛をからだにめぐらせてフルーツミックス 血の味がする
契約は口と口とでするものと誰かが言うわ わたし ルラララ
クレヨンの破片が喉につまるからかきむしる雨に濡れた羽毛を
スピードよ こころがからだの奴隷なら蝶はみな枯れて死ぬはずでしょう?
君が生きてなくてよかったを聴きながら鱗粉でむせて星の血みどろ
展翅室 裏切るつもりでいるときのつめたい風が体をたべて
三角紙やぶけるわたしの二枚翅それから満開の花畑
モルフォに寿命がないのは冬の朝みんな灼かれて死ぬからだから
観覧車 そしてハサミは錆びきって血まみれで諦めてないふり
追いつめることの地平が燃えていて喉の真下でわたしがはだし
/pica